平塚のまちづくりに不足するもの

グループ活動等で15年以上、全国各地のまちづくり事例を見て、まちづくりは次のような図に表されると考えています。

 

まちは人によって構成され、構成する人によってどのようなまちになるか決まります。

このため、「まち = 人」と言えます。

 

そして、大事なポイントは「創造的対話」です。

評判になるようなまちは、人が活躍し、創造的対話が見えました。

逆にそうでないまちは、人も創造的対話もあまり見えませんでした。

 

平塚ではどうかと言えば、残念ながら人も創造的対話もあまり見えない方です。

見附台周辺地区整備では、市民アイデアの募集や地域向け説明会などがありましたが、地域や市民の想いが形作られたというより、PFIで提案された内容がそのまま実現したような結果になりました。

(カフェでなくコンビニに変わるなどといったことは、ありました)

 

湘南海岸公園龍城ケ丘ゾーン整備では、市民アイデア・意見の募集や市民向け説明会などが行われました。

PFIで設置等予定者候補(優先交渉権者)が決定・公表された後には、市民意見募集やWeb市民対話、説明及び意見交換会等が実施されました。

ただそれでも、海岸林の伐採反対といったような意見も根強くあり、幾つかのしこりが残りました。

 

湘南海岸公園龍城ケ丘ゾーン整備の「「まちづくり」としての評価」で、「民間事業者への公募前や民間事業者からの提案を受けた後に、行政と住民・市民で十分に対話することが望ましい」と記していましたが、特に民間事業者への公募前の行政と住民・市民との十分な対話が大事であると今は理解しています。

 

平塚駅周辺地区将来構想では、アンケートやアウトリーチ(パネル展示を兼ねた意見聴取)が行われています。

ただそれでも十分とは言えず、より一層の創造的対話が実施されることが望まれます。

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平塚駅周辺地区将来構想(素案)

2024年8月、「平塚駅周辺地区将来構想(素案)」が公表されました。

 

 

第一印象は、希望は分かったものの弱く感じました。

何というか、「なる・する」というより、「なったらいいな」といったイメージです。

 

言い方は悪いですが、トレンドを詰め込んだ感はあります。

「平塚」を他のまちの名前に入れ替えても、通用しそうです。

(もっとも、上位の構想なので、似るのが仕方がない点は理解します)

 

通りごとの内容は、さすがに平塚の話と思えました。

ただ、現在の姿から将来イメージにどうやって変えていくつもりなのか、確かな道筋は見えませんでした。

 

全体的に、構想の土台となる対話が十分でない印象はあります。

 

注目は、フラッグシッププロジェクトとされる4つのプロジェクトです。

中でも「紅谷町駐車場」は、素案の中で特に記載がなかったように思いますが、どのような検討がされるのでしょうか。

 

  • 平塚駅北口駅前広場
  • 平塚駅西口周辺
  • 平塚駅南口駅前広場
  • 紅谷町駐車場

 

また、公的施設として図書館を望む声があることも、注目される点です。

平塚市中心市街地戦略再考文化機能の強化で記したように、「図書館を中心市街地に配置し、時代に合った取り組みを行うことにより、文化と中心市街地の両方の機能強化を図れる可能性がある」ため、十分に検討することが望まれます。

 

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課題から見る七夕まつりの持続可能性を高める案(竹飾り編)

第72回湘南ひらつか七夕まつりは、2024年7月5日(金)~7月7日(日)に渡って実施されました。

平塚市の発表では、七夕飾りの本数は前回より増えたそうです。

(平塚市「第72回湘南ひらつか七夕まつりの概要を決定」)

 

  • 湘南スターモール86本(前回76本)、うち市民飾り32本(前回26本)
  • 紅谷パールロード16本(前回16本)
  • 子ども飾り15本(前回15本)

 

ただ実際に歩くと、何となくぽっかりと空いた印象を持った場所も幾つかありました。

 

七夕まつりの持続可能性を高める案」で、「竹飾りの掲出主体を広げる」ことを記しました。

とは言え、実際に行うには容易でない部分も理解します。

そこで、この案について、もう少し踏み込んで検討してみます。

 

竹飾りの制作に必要なリソースで特に大きいのは、「人」と「金」と考えます。

資材の購入などに必要な資金と実際に制作する人です。

 

これを制作(人)と資金に分けて表すと、現在は次のようになると想像します。

 

市民グループは自分達で資金を用意し、制作を行います。

企業も自分達で資金を用意し、制作します。(或いは、制作を委託します)

平塚市または関係する組織は市民グループや企業と繋がりを持ちますが、企業との直接的な繋がりはあまりないかも知れません。

 

七夕まつりの持続可能性を高めるためには、この関係を次のようにします。

 

つまり、制作グループと企業の繋がりを作ります。

制作グループが主に制作をカバーし、企業が資金をカバー・支援します。

「市民グループ」を「制作グループ」に変えたのは、「七夕まつりの持続可能性を高める案」の「竹飾りの掲出主体を広げる」で広く門戸を開放するとしたためです。

 

制作グループと企業で役割を完全に分けるということではないです。

制作グループと企業で資金を折半するケースもあれば、企業が制作にも関係するといったケースもあり得ます。

両者にとって最適な形を追求することになります。

 

ただ企業も、容易に資金を提供することはないでしょう。

この関係を築くには、制作グループの熱意と企業にとって支援すべきであると感じられるかが大きなポイントになりそうです。

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公募設置等計画の認定

湘南海岸公園龍城ケ丘ゾーン整備に関し、2024年4月23日に公募設置等計画の認定があったと発表されました。

 

公募設置等計画の有効期限は、2024年6月28日から2044年6月27日です。

一緒に、計画概要が発表されています。

https://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/common/200158064.pdf

 

この中に記されたスケジュールによると、2024年4月から契約手続き説明会があり、7月から施工となっています。

そして、2025年11月にグランドオープンといった計画です。

 

地域住民向けの説明会が開催され、市長が登場したといった話は耳にしました。

2024年6月の平塚市議会でも複数の議員よりこの事業に関して質問が出たようですが、これらの内容が明らかになるのはもう少し先になりそうです。

 

いずれにせよ、工事は始まるでしょう。

2013年12月に「湘南海岸公園再整備計画」が策定されて10年以上になりますが、素晴らしい跡地活用が実現することを期待したいと考えます。

 

■関係URL

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概要

神奈川大学湘南ひらつかキャンパスは1989年に開設され、経営学部や理学部のキャンパスとして活用されてきました。

ピーク時には約4千人の学生が通っていたそうです。

 

しかし、大学の再編方針により、2023年3月に閉鎖されました。

公表されているキャンパスの情報は、次のようになります。

 

名称 湘南ひらつかキャンパス
所在地 平塚市土屋2946(平塚市西部丘陵地域)
キャンパス面積 約10万坪(約31万㎡=309,510㎡)
建物総延床面積 約4万㎡(40棟)

 

このキャンパス跡地について、大学は売却を予定しています。

そのため、地域住民や有識者、大学の教職員によって協議会を結成し、跡地の有効利用の方向性を検討しました。

そして、提案内容を総合的に評価するプロポーザル(事業提案)方式により、優先交渉権者を選定すると決定しました。

 

 

選定手続きでは、大学の選考委員会が4月23日に第1次審査、5月14日に第2次審査を行い、5月31日に審査結果を通知するとなっています。

その後、7月中に、住民に向けた説明機会が設けられる予定です。

 

一連の流れを追いながら、神奈川大学湘南ひらつかキャンパス跡地利用について検討していきたいと考えています。

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