現在の課題(海岸林の伐採)

湘南海岸公園龍城ケ丘ゾーン整備に関して、現在、住民の反発があるとなっています。

2020年12月29日の日本経済新聞・朝刊でも取り上げられており、「市は海岸林の伐採を前提に計画するが、一部の市民らは『津波の緩衝効果が弱まる』などの理由で見直しを訴える。」「両者の主張は食い違いが目立ち、溝が埋まる気配はみえない。」と報じられています。

 

反発側の市民は、海岸林には津波の威力を和らげる効果があるので、伐採に異を唱えているとのことです。

一方で平塚市は、海岸林に津波の威力を和らげる効果は大きく期待できないと述べます。

 

どちらの言い分も、それなりに理解できます。

ただ、話の前提として、どの程度の津波が来た時の話をしているのかといった重要な点が、欠けている気がします。

 

平塚市津波ハザードマップ」によると、海岸林の北に位置する国道134号を越えた地域の浸水の深さは、0.3~1.0メートルなどとなっています。

想定する津波は、2~3千年かそれ以上の発生頻度の、神奈川県が想定する最大クラスのものとのことです。

 

今回の話がこれを上回る津波を想定したものであれば、海岸林に大きな効果を期待するのは厳しいと思われます。

そうでない津波の場合は、検討されている施設が、その津波に対してどの程度の影響を及ぼすのか検証・シミュレーションすべきではないでしょうか。

 

反対の市民の方達の言葉を見ると、龍城ケ丘プール跡地を活用すること自体に対しては、反対ではないのかと考えられます。

市と市民できちんと話し合い、よりよい跡地活用となることを期待しています。

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