七夕まつりの持続が困難になっている理由は、幾つか存在すると考えます。
その中の大きなものの1つが、中心市街地の商業力や魅力の低下です。
平塚の七夕まつりを有名にした大きな竹飾りの掲出は、中心市街地の商店が主体となって行われてきました。
このため、中心市街地が賑わい、商業に活気があった頃は、竹飾りの掲出が盛んに行われました。
しかし、モータリゼーションによる郊外型商業の進展、高度経済成長の終焉やバブル崩壊、人口動態の変化などによる日本経済の低迷等の影響を受け、中心市街地やそこに位置する商店の活力や体力は失われていきました。
そしてそれは、七夕まつりにも影響したとなります。
シンプルに図で表してみると、次のようになります。
昔、商店は、豪華な竹飾りを競うように掲出しました。
その竹飾りは話題となり、中心市街地と商店の集客や知名度向上に大きく影響しました。
集客や知名度向上によって売上を得た商店は、翌年以降も竹飾りに投資ができました。
しかし、中心市街地や商店の商業力や魅力の低下により、竹飾りの掲出が商店の売上にあまり寄与しなくなりました。
そこで、体力が乏しくなった商店は、竹飾りへの投資が難しくなりました。
七夕まつり自体の集客力は、以前と大きくは変わらないのかも知れません。
しかし、竹飾りの掲出主体であった中心市街地の商店の体力が失われたことにより、七夕まつりそのものが持続可能でなくなりました。