文化機能の強化

中心市街地の空洞化や衰退を抑え、中心市街地としての機能強化を図るため、文化機能を強化する案です。

 

文化ホールや美術館、博物館、図書館などといった文化機能は、交通結節機能が高い中心市街地に立地することは合理的であり、利便性の向上に寄与します。

中心市街地にとっても、人の流れや賑わいがもたらされることで中心性が高まります。

 

本当は、市役所の立地などによって公共サービス機能を強化することも望ましいです。

市役所職員や来庁者といった数百~数千人が与える影響は、かなり大きいでしょう。

 

しかし、平塚市役所は2018年1月に建て替えられたばかりで、中心市街地に移ることは当面は考えにくいです。

そこで、公共サービス機能の強化は一旦断念し、文化機能だけでも強化を図ります。

 

文化ホールは見附台周辺地区整備により、2022年3月26日に見附町に「平塚文化芸術ホール(ひらしん平塚文化芸術ホール)」がオープンしました。

週末を中心にコンサートなどのイベントが実施されており、中心市街地に人の流れや賑わいをもたらすことに寄与していると考えられます。

 

美術館は、市役所に近いエリアに平塚市美術館が存在します。

1991年3月開館とそれなりに年月を経ており、遠くない将来に建て替えの話が出て来る可能性はあります。

その際は中心市街地への移転も検討すべきであるものの、規模や財源の面などでは難しそうな印象はあります。

 

博物館と図書館は、より現実的な話です。

平塚市博物館は1976年5月の開館、平塚市中央図書館は1970年4月の開館です。

建て替えの話が具体化しても、不思議でない状況でしょう。

 

中でも図書館については、立地も含めてよく検討すべきです。

博物館に比べても利用者が多く、利用頻度が高いと思われる図書館は、交通結節機能が高い中心市街地に立地することが特に望ましいです。

利用者としてボリュームのある学生や若者がアクセスしやすくなることで、利用率の向上も期待できます。

 

富山県富山市、長野県塩尻市、神奈川県大和市など、図書館や書店の配置と機能強化などにより中心市街地に人の流れや賑わいをもたらしている事例は、近年では全国で数多く見られます。

平塚でも図書館を中心市街地に配置し、時代に合った取り組みを行うことにより、文化と中心市街地の両方の機能強化を図れる可能性がありそうです。

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