公開されているデータを基に、中心市街地の状況を確認します。
「平塚市中心市街地戦略(案)」で用いた、平塚市中心商店街通行量調査を使用します。
「商店街振興施策の基礎資料とするため、市内中心商店街の通行量を把握することを目的」に調査されたデータです。
最新版として、令和4年度が存在しました。
平日と休日の調査日を設定し、歩行者(自転車を含む)通行量を計測しています。
対象時間は、10~19時の9時間です。
調査地点は、次のようになります。
平塚市「令和4年度平塚市中心商店街通行量調査報告書」より
令和4年度の実施は、平日が2022年12月2日(金)、休日が12月4日(日)です。
調査結果は、次のようになっています。
平塚市「令和4年度平塚市中心商店街通行量調査報告書」より
報告書の中には、経年変化比較表があります。
平成2年から令和4年までの間にある12年を、経年変化で表したものです。
経年変化比較表は、次のようになります。
平塚市「令和4年度平塚市中心商店街通行量調査報告書」より
これらの情報より、確認できることです。
■一部の地点を除き、長期的に通行量が減少傾向にある
「平塚市中心市街地戦略(案)」の「平成28年度平塚市中心商店街通行量調査結果」と同じです。
平成2年と令和4年の両方のデータが存在する「1 家系ラーメン壱角家前」から「15 久保田肉店前」までを比較すると、平日は合計で39,230人、休日は47,315人減少しています。
令和4年の方が平成2年より通行量が増えた地点は、平日は3地点、休日は4地点です。
逆に通行量が減った地点は、平日は12地点、休日は11地点です。
参考までに、グラフで表してみます。
通行量が増加傾向にある地点も一部存在しており、令和4年は新型コロナウイルス感染症の影響を考慮する必要があるものの、全体的には減少傾向にあることが確認できます。
平日です。
休日です。
■平日の方が通行量の多い地点が多い
これも、「平塚市中心市街地戦略(案)」の「平成28年度平塚市中心商店街通行量調査結果」と同じです。
調査結果に「平日休日比較」といった項目があり、平日の方が通行量が多い地点が多いことが確認できます。
令和4年の調査対象の18地点で、平日の方が休日より通行量が多い地点は13、休日の方が多い地点は5でした。
■休日の方が通行量が減少している地点が多い
「平塚市中心市街地戦略(案)」の「平成28年度平塚市中心商店街通行量調査結果」と同じです。
平成2年と令和4年の両方のデータが存在する「1 家系ラーメン壱角家前」から「15 久保田肉店前」までを用いると、平成2年は休日の通行量の方が1,667人多いです。
また、休日の方が通行量が多い地点は7、平日の方が多い地点は8でした。
一方、令和4年は、平日の通行量の方が6,418人多いです。
休日の方が通行量が多い地点は5、平日の方が多い地点は10となっています。
■特に中心部で通行量が減少している
平成2年と令和4年の両方のデータが存在する15地点に対して、通行量の変化に応じて着色してみました。
令和4年の方が平成2年より通行量が増えた地点は青色で、減った地点は赤色です。
平日です。
休日です。
これから分かるように、湘南スターモールやパールロードといったメインストリートを含む中心部で通行量が減少しています。
逆に通行量が増加しているのは、その周辺です。
数値で確認すると平日は、「2 梅屋駅前館前」が42%近く、「4 旧みずほ証券前」が57%、「6 KICONA前」が49%近く、「7 BIG ECHO前」が41%近く、「10 田中紙店前」が31%近く減少しています。
休日は、「2 梅屋駅前館前」が41%、「4 旧みずほ証券前」が61%、「6 KICONA前」が50%近く、「7 BIG ECHO前」が57%、「10 田中紙店前」が36%の減少です。
「平塚市中心市街地戦略(案)」でも中心市街地の空洞化や衰退を確認していましたが、悪化は止まってないと考えられます。
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